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飲んだ - シエラネバダ サマーフェスト

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本日も続いてシエラネバダを。毎年夏に発売されるシーズナルビールです。
偶然にも今日本で流行りのロイヤルブルーを使ったラベルデザインですが、こちらでは恒例の色ですな。
昔は普通に「サマーフェスト・ラガー」という名前だったらしく、去年から副題が追加されたとのこと。


シエラネヴァダが送る夏季限定のシーズナルビールで、暑い夏に飲むのにはこの上ない上質なピルスナーです。現在において最も好まれ、飲まれているピルスナーというスタイルの伝統に敬意を表し、発祥の地とされるチェコボヘミアンスタイルをフィーチャーして造られます。
ホップにはやはりザーツホップを使用し、主張し過ぎず、全体を華やかな芳香で包み込むようなアロマをセレクト。
クリスプという表現が付くように、口の中で麦の美味しさが弾け、心地良い喉越しと適度なキレを演出しています。
モルトの甘みも穀物の芳ばしい香りもしっかりと感じられ、高い醸造技術を誇るシエラネバダらしく、キッチリと造り上げた逸品。シエラネバダファンの夏はこれで決まり!
(代理店資料より引用

ボヘミアンピルスナーとは、日本で最も馴染みあるジャーマンスタイルの先祖に当たる、チェコで生まれた世界で最初の黄金色をしたビール(ピルスナー)のこと。
ジャーマンスタイルは、発酵を長く進めることでモルトの甘味が少なく(=ドライ)、透明感が高いといった、我々が一番よく見かけるビールの特徴まさにそのもの。
一方ボヘミアンスタイルはジャーマンスタイルほどは発酵せずに、淡色でモルトの甘味が残っていたり、ものによれば酵母臭さがあっても良しとされます。(ジャーマンスタイルはその辺徹底して雑味がありませんよね)

さて、サマーフェスト。
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色はわずかほーんのり濁っているくらい(写真は多分グラスが結露した曇りでしょう)。色もくっきりと透き通る金色。
なんだよ、さっきと話違うじゃんと思うところですが、ビールの薀蓄とは所詮そういうものなんです。どれだけ言葉を並べたところで、目の前に現実としてビールがあり、それが美味ければ正解。
なので作り手がこのスタイルだと言えばそうなのです。

香りはほとんど印象無し。グレープフルーツかレモンに近いくらいの柑橘系で、ハーブのような口当たり。甘味は説明に書かれているよりは大分消えている気がしましたが、ジャーマンピルスナーほどのドライさやキレは無く、喉越しは薄めのレモンスカッシュのようにライト。
いかにも夏ってカンジのビールです!

しかしながら、かつて夏のビールとして飲まれていたメルツェン/オクトーバーフェストビアなどは、腐敗を防ぐために高濃度高アルコール度数にしたものでした。
それが今日に至り年中通じて同じビールが飲めるのは、冷蔵庫による保存技術が発達したおかげ。その観点からすると保存に不利なライトビールが「サマーフェスト」という名前が付けられた背景には、きっと色んな意味が込められているんじゃないかなあ、と想像してしまいます。

ということで、シエラネバダの夏の紹介でした。


商品名:Sierra Nevada Summerfest Crips Summer Lager
原産国:アメリカ
スタイル:ピルスナー
原材料:麦芽、ホップ
アルコール分:5.0%
満足度:★★★