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飲んだ - キリン スプリングバレーブルワリー「496」


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よなよなと提携するなど、クラフトビール事業に急速に力を入れはじめたキリンビールから「496」が届きました。
スプリング・バレー・ブルワリーとは、大量生産させる工業製品のようなビールではなく所謂「クラフトビール」の精神を取り入れようと試みたブランドで、ビール作りと同時にそのアンテナショップ的なパブの経営を含めた一連の事業です。ビールのお披露目の前にもう既に店を開くことが決まっているあたりは大手企業らしい先走りっぷりですが、そこは既に多くに支持されてきた魅力ある商品を作ってきた自負というものでしょうか。
今回の「496」は、スプリングバレーブルワリーのフラッグシップビールになります。今後、毎月一種類ずつ4回に分けて数量限定販売される、試作品の最初の一本です。
ちなみに、ラベルにサインが書かれた蒲生徹さんは、グランドキリンを始めキリンビールの多くの商品開発に関わってきた、サラリーマン醸造家さんです。



第1弾商品『496』予約特設ページ:SPRING VALLEY BREWERY|キリン オンラインショップ DRINX(ドリンクス)

“エール”のような豊潤さと、“ラガー”のようなキレ、“IPA”のように濃密なホップ感ー既存のどのビアスタイルにも属さないビールを目指しています。
苦労しているのは、香りの豊かさと苦味、麦芽の甘味を調和させ、最適なバランスを探ること。そのために、普段あまり使わない特殊なホップを使ったり、麦芽の甘味を引き出すための試行錯誤をしたりして、段々ゴールに近づいています。


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泡は少なめ。濃い麦汁のようなトロッとした見た目の液体です。
リリース文の通り日本のラガーで馴染み深いキレがあると同時に、通常は糖が食べつくされてドライになるところをシロップのような甘さが舌に残るくらいに強い麦のキャラクターを感じます。苦味は程々。後口はあまり余韻を残さず。ドライと言ってもいいのかな?
モルトが強いビールは冷蔵庫から出して少し経った冷え過ぎない程度が丁度良いのですが、これはキレがあるせいかしっかり冷やした方が合ってそうな気がします。

非常に美味しいです。良くも悪くも陳腐化したとはいえ、チャンスがあれば素晴らしいビールを作れるメーカーの地力を認めざるを得ません。
個人的にこの泡が少めのまったりしたエールらしさはかなり好印象です。

一点不満点を挙げるとしたら、本商品はクール便ではなく通常便で送られてきたといことです。
満を持して立ち上げたプロジェクトであるならば、少しでも品質が変わる要素を廃すべきと思うのですが・・・。


商品名:496
原産国:日本
スタイル:?
原材料:麦芽、ホップ
アルコール分:6.5%
IBU:45
満足度:★★★★